明日の子供たち(著:有川 浩)
明日の子供たち(著:有川 浩)
数多くの作品がメディア化されている有川 浩(ありかわ ひろ)先生の小説。
有名なものでいうと、以下のとおり。
世代を問わず、あ、これ聞いたことあるー、見たことあるー、とう人がいるのではないでしょうか。
有川先生の作品は、読みやすい文体でさくさく読み進めていけるものが多く、さくさく読み進めているうちに、まんまと、登場人物にどっぷり感情移入させられてしまいます。
ほっこりする人間同士の関わりも、「ベタ甘」と言われている少女漫画的なドキドキも、先生の人間関係の描写は本当に素晴らしく、読みながら顔がにやけてしまうのです。
そんな中、今回の作品は、ベタ甘が殆どない、珍しめの小説。児童養護施設を舞台にしたお話です。児童養護施設というと、重くて暗くて悲しい印象が一般的かもしれません。さすが有川先生。暗い一面も、救いのある一面も、独自のタッチで違和感なく、すーっと読めます。知識がなく、この境遇の人達にぼんやりと感じていた印象・偏見を見直すきっかけになる、とっても考えさせられるお話でした。本当に色んな人に読んで欲しいです。